このモデルのプロトタイプは、1965年に少なくとも2台が作られています。一説によると、ピニンファリーナの手になるデザインは、新しいベルリネッタに架装される予定だったといいます。しかしエンツォ・フェラーリはなぜかこのプロジェクトを握りつぶし、完成車は倉庫にしまい込まれたのです。その後、作業は再開、レース出走のために軽量化されます。275 GTBコンペティツィオーネは、1965年のタルガ・フローリオ、ニュルブルクリンク1000 km、ルマンに出場。
ルマンでは熾烈な争いが展開されましたが、エキューリ・フランコルシャンがエントリーし、ウィリー・メレス/“ボルリー”(ミリオネアのジャン・ブラトンはこの偽名でレースに出た)組は2台の250 LMに続いて3位に入賞、GTクラスで1位に輝きました。1966年、カスタマー向けに少数がシリーズ生産され、生産型と同じボディが架装されました。
高精細「275 GTBコンペティツィオーネ」の厳選ベスト・ショット。フォトギャラリーでは、この1965年型フェラーリ・モデルの細部および最も重要部分とともに車輌の際立つ特徴をお愉しみいただけます。
タイプ | フロント縦置き・60度V型12気筒 |
ボア・ストローク | 77 x 58.8 mm |
1気筒あたり排気量 | 273.81 cc |
総排気量 | 3285cc |
圧縮比 | 9.5 : 1 |
最高出力 | 221 kW (300 hp) at 7600 rpm |
リッターあたり出力 | 91 hp/ℓ |
最大トルク | - |
バルブ作動システム | SOHC 1気筒あたり2バルブ |
燃料供給 | ウェバー 40 DCN/2キャブレター(×6) |
点火装置 | 1気筒あたり1プラグ、2コイル |
潤滑システム | ドライサンプ |
クラッチ | シングルプレート |
フレーム | スチール製チューブラーフレーム |
サスペンション 前 | 独立懸架、ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、筒型ショックアブソーバー、アンチロールバー |
サスペンション 後 | 独立懸架、ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、筒型ショックアブソーバー、アンチロールバー |
ブレーキ | ディスク |
トランスミッション | 前進5段+後進1段 |
ステアリング | worm and roller |
タンク容量 | 140ℓ |
タイヤサイズ 前 | 5.50 or 6.00 x 15 |
タイヤサイズ 後 | 6.50 or 7.00 x 15 |
タイプ | 2座クーペ |
全長 | 4300 mm |
全幅 | 1700 mm |
全高 | 1160 mm |
ホイールベース | 2400 mm |
トレッド 前 | 1377 mm |
トレッド 後 | 1426 mm |
車重 | 980 kg(乾燥重量) |
最高速度 | 282 km/h |
0-100 km/h | - |
0-400 m | - |
0-1000 m | - |