この車は、フラッグシップモデルの612 Scagliettiとセグメントを共にする、高級スポーツグランドツアラーでもあります。
新型Ferrari Californiaは、卓越したダイナミクスとドライビングプレジャーを求めるなど、この上なく厳しい要求を突きつけるオーナーも満足させます。このニューモデルには、リトラクタブル・ハードトップを備えたコンバーチブルモデルのみが用意されます。
Ferrari California
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他の現行モデルと同様、シャシーおよびボディはアルミニウム製です。Californiaは、新型V8エンジンをミッドフロントに搭載したフェラーリ史上初のモデルです。
フェラーリの伝統に従って、このニューモデルにも複数の革新が与えられました。代表的なものとしては、リトラクタブル・ハードトップのほか、リヤの卓越した多様性を約束する独自の2+コンセプトなどがあります。また、Californiaの4,300 cc V8エンジンは、ダイレクトフューエルインジェクションと「フラット」クランクシャフトを採用している点が特徴で、最高出力460 CVを7,500 rpmで発生させます。エンジンが生み出すトルクは車両のダイナミクスを際立たせるとともに、フェラーリならではの比類ないドライビングプレジャーを提供します。
Ferrari Californiaは、フェラーリの伝統的なトランスアクスルレイアウトを採用するとともに、エンジンの動力を7速デュアルクラッチトランスミッションによって伝達させます。これによって0 - 100 km/h加速のタイムが4.0秒を切るなど、走りのパフォーマンスが向上したほか、ドライビングプレジャーと走行快適性にも磨きがかかりました。こうしたメリットに加え、燃料消費量や排出ガス(c.310 g/km CO2)の量も抑えられています。また、新しいマルチリンクリヤサスペンションシステムも快適性の向上に貢献しています。このFerrari Californiaには、専用のF1-Tracトラクションコントロールシステムも装備されています。これは、599で初めて採用されたのをきっかけに改良が重ねられたシステムで、この新型GTモデルの特性に合わせて独自のチューニングが施されています。ブレーキシステムについては、カーボンセラミック製のディスクを採用するBrembo社製のブレーキシステムが標準装備されているため、並外れた制動性能が約束されます。
フェラーリならではのクラシックなスタイリングを特徴としているキャビンは、フェラーリの熟練職人が高品質な素材を用いて仕上げているため、美しさを兼ね備えています。シート、ステアリングホイール、インストルメントパネル、インフォテイメントシステムなどのアクセサリーや装備を新しくしたことや、車両のエアロダイナミクスを最適化したことにより、ハードトップの開閉状態に関係なく、優れたエルゴノミクス性能を堪能しながら運転を楽しむことができます。
Ferrari Californiaは、跳ね馬らしいスポーティなデザインと革新性、そしてかつてない多用途性を求めるオーナーに向けた1台です。このモデルは、パリモーターショーで正式に公開されますが、この先数週間のうちに、新しい写真や詳細情報が発表されます。
ピニンファリーナがFerrari Californiaをデザインしたとき、彼はクラシックで彫りの深いボディ、長いボンネット、そしてキャビンの位置を少しだけ後方に寄せることを選択しました。
Californiaのシャシーは、スカリエッティ・センター・オブ・エクセレンスが、最先端のアルミ加工技術などの製造テクノロジーを駆使して生産したもので、剛性や性能にまったく影響を与えることなく30 kgの軽量化を実現させています。
リトラクタブル・ハードトップ(RHT)は、その動作、開閉速度、格納方法、および使用素材などの点で他に類を見ないものとなっています。
続きこのRHTは、複数の動作が連続的に展開するのではなく、同時に進行するという点で他と一線を画しており、開閉サイクルにかかる時間が最適化されています。事実、カバーと折り畳まれたルーフの双方が同時に動くため、一連の動作が数秒で完了します。
2つのセクションの凹面がきれいに重なって折り畳まれるため、オープントップ走行時でも、ラゲッジルームには240リッターの容量が確保されます。
この格納システムはスペース効率を追求してあるため、ハードトップを開けた場合でも、ラゲッジルームには2個のスーツケースを積むことができます。
ロールバーは、万一の車両横転時に乗員を保護するパッシブ・セーフティシステムです。
このシステムは、リヤシートのバックレスト後方に組み込まれています。通常時はリヤバックレストのトリムで隠されているため、その存在を確認することができません。
車両が横転しそうになるとセーフティコントロールユニットがその状況を検知し、190ミリ秒という驚くべき短時間のうちにロールバーを展開させます。
これは、V8エンジンをミッドフロントに搭載したフェラーリ初のオンロードカーです。
このエンジンはオールアルミ合金製で、シリンダーバンク角90°、180°クランクというフェラーリ特有のアーキテクチャを採用しています。
総排気量は4,300 ccで、最高出力は338 kW/460 cv(7,750 rpm)におよびます。また、比出力は107 cv/リッターで、最大トルクは485 Nm(49 kgm)/5,000 rpmを発生。最大トルクの75%は、わずか2,250 rpmという低回転で生み出されます。Ferrari Californiaの0 - 100 km/h加速におけるタイムは4秒を切っており、最高速度は310 km/hに達します。
新型V8エンジンは、ダイレクトフューエルインジェクションと可変バルブタイミング機構(吸気側および排気側)を採用していることから、卓越した性能と並外れたハンドリングに加え、低燃費と優れた環境性能も約束します。排出ガス基準については、最も厳格なEuro 5およびLev2規制を余裕でクリアしています。こうしたソリューションを採用したこともあり、Ferrari Californiaの燃料消費量はわずか13.1 リッター/100 km(ECE 複合)、炭素排出量は305.6 gkm(ECE 複合)に抑えられています。
Californiaに対しては、エンジンサウンドのチューニングに関しても特別な配慮がなされています。それは、エンジンサウンドがフェラーリの大きな特徴であるとともに、ドライビングプレジャーを向上させるための重要な要素にもなっているためです。特に注意がなされたのは、フェラーリのトレードマークにもなっているスリリングなサウンドを、ハードトップの開閉状態に関係なく、乗員が快適に味わえるようにすることでした。
Ferrari Californiaには、専用トラクションコントロールシステムが装備されます。これは、599で初めて導入されたもので、その後430 Scuderiaにも採用されています。
このシステムは、新型GTの特性を考慮して最適化されたもので、そこには長年にわたって蓄積してきたレースでの経験が活かされています。
このシステムを搭載しているため、運転経験が浅いドライバーでも、車両のコーナリング性能や安全性および安定性を最大限に引き出すことが可能です。
マルチリンクサスペンションが、横方向に対する車両の剛性を高いレベルで維持しつつ、前後方向の柔軟性を向上させます。
Ferrari Californiaは、フロントに伝統的なダブルウイッシュボーンサスペンションを、そしてリヤには専用開発した新型のマルチリンクサスペンションを採用しています。
マルチリンクサスペンションは、横方向に対する車両の剛性を高いレベルで維持しつつ、前後方向の柔軟性を向上させます。こうした効果により、車両は路面の凹凸を見事に吸収するとともに、騒音と振動を効率的に減衰させるため、優れたハンドリング性能と卓越した走行快適性をもたらします。
Ferrari 599で初めて導入されたSCM磁性流体サスペンションもオプションでの選択が可能です。このシステムは電子制御可変減衰力システムで、従来の油圧式システムよりも鋭いレスポンスを示します。
その結果、スポーツ走行時に発生する車体の挙動を大幅に抑えることができることから、よりダイナミックな走りが可能になります。
新型デュアルクラッチトランスミッション(DCT)が、スポーツ走行時の快適性とパフォーマンスを向上させます。
338 KW
(460 CV)
at 7750 rpm
4,0 秒
0-100km/h
リトラクタブル・ハードトップ
全長 | 4563 mm |
全幅 | 1902 mm |
全高 | 1308 mm |
ホイールベース | 2670 mm |
トレッド 前 | 1630 mm |
トレッド 後 | 1605 mm |
乾燥重量 | 1630 kg |
総重量 | 1735 kg |
重量配分 | 前後47% 53% |
タンク容量 | 78 l |
トランク容量 | 340 l - 240 roof closed |
タイプ | フロント縦置き・90度 V型8気筒 |
ボア・ストローク | 94 x 77,4 cc |
総排気量 | 4297 cc |
圧縮比 | 12,2:1 |
最高出力** | 338 kW (460 CV) at 7750 rpm ** |
最大トルク | 485 Nm (49 kgm) at 5000 rpm ** |
最高速度 | 310 km/h |
0-100 km/h | 4.0 秒 |
0-400 m | 12.2 秒 |
0-1.000 m | 22.1 秒 |
ブレーキ径 前 | 390 x 34 mm |
ブレーキ径 後 | 360 x 32 mm |
F1-トラックシステム付きCST | 横滑り防止装置 |
TPTMS | タイヤの圧力および温度監視システム |
サスペンション 前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション 後 | マルチリンク |
燃料消費 ECE+EUDC* | 13.1 l/100 km |
CO2排出量 ECE+EUDC* | 305.6 g/km |
* | ヨーロッパ仕様 |
フロント | 245/40 ZR19" |
リア | 285/40 ZR19" |
フロント (オプション) | 245/35 ZR20" |
リア (オプション) | 285/35 ZR20" |